
コーヒーミル3種の挽き加減と味わいの違いについて
こんばんは。喫茶路地です。
すっかり秋になりましたね。
どんどん気温が落ち着いていくなかで
コーヒー屋としては焙煎豆の経時変化が
緩やかになっていくのが嬉しく、
またコーヒーシーズンの到来を感じています。
(特に深煎りの豆は焙煎後の保管温度が高いと
経時変化が早く、その分、酸化も早まります。)
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さて前回に引き続き店主からの投稿です。
今回はコーヒーミル3種の挽き加減と味わいの違いについて。
コーヒーミル選びは手動、電動、刃の形状、熱の発生具合いなど色々と検討する要素がありますが、
味にダイレクトに影響する要素は
“粉の粒度”の揃い方や“微粉”の量ではないかと思います。
“粉の粒度”はある程度均一に揃えることで安定した濃度、味のまとまりを実現し、
“微粉”は極端に細かな粉のことで
多すぎるとエグみなどのネガティブな要素となります。
とはいえ粒度も揃え、微粉も無くすとそれはそれで平坦な味になってしまい、難しい部分でもありますが。
前置きが長くなりましたが、本投稿では
喫茶路地の店頭・オンラインショップで販売している
手挽きミル2種と店舗で使用しているもの、合計3種での挽き具合についての比較をまとめてみました。
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手挽きミル
①HARIO コーヒーミル・セラミックスリム
②TIMEMORE コーヒーグラインダーC2
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業務用ミル
③ditting 804LAB SWEET
(価格が安価な順での記載となります)
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使用した豆は当店の定番“路地ブレンド”。
定期的にご購入いただく機会も多い
こちらの中深煎りを選ばせていただき、
それぞれのミルで中挽き程度に粉の大きさを合わせ
ドリップしてみました。
※ミルの性能の違いによる粒度のばらつきは無視し、1番大きな割合いを占める粒度を基準としています
検証の結果は以下。
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【粒度】
① △ 大小かなりのばらつきあり
② ◎ 均一に揃っている
③ ◎ 均一に揃っている
※②と③の見た目での差はほとんど無し。ただし③は粗挽き時、若干ばらつきが目立つ

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【微粉】
① 24%
② 20%
③ 12%
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【味わい】
①ややワイルド、重みのある味わい。全体のバランスとしては悪くないが冷めてからの風味はやや劣る。
②果実感とややエッジの効いた味わい。冷めてからの酸味も感じやすく、味の輪郭を楽しめる。
③口当たりが軽く、後に果実感が続く。また冷めてからの透明感と1番甘みを感じやすい。
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価格や性能を加味しつつ、何を求めるかでベストなミルは変わってくると思います。
器具選びなどの参考の1つになれば幸いです。
路地では来月、
深煎り好きの方には馴染み深い、
ある産地に焦点をあてたコーヒー企画を
開催予定です。
来週にはお知らせできるかと思います。
お楽しみに。